後編…っていうわけにもいかず(苦笑)。今回は212.2-9です。残すのは213-217。

試験問題でもですが、単純知識を問う問題以外には「聞きたいところ」ってのが存在すると思うわけで。単純な知識を問う問題ですら存在する場合があり、例えば漢字で「せんもん」を出題されれば専門の専に余計な「点」が右上についていないか?とか門に口を入れていないか?とか。英語だと「冷蔵庫」を書かされたりするwじゃあ、今回の問題のそれは?

(答4)相手は《占有》と《灰色熊》をコントロールし、《魂の因縁》は墓地に置かれ、《邪悪なる力》と《ロクソドンの戦槌》は《灰色熊》についたまま。ただし《邪悪なる力》と《ロクソドンの戦槌》のコントローラーはそのまま。《魂の因縁》が墓地に置かれる理由は212.4f、他の2つがコントローラーが変わらずはずれない理由は212.2h、212.2k(装備品)、212.4iを参照。

(答・おまけ)実は依存の絡みが存在するので本当はもっと先に出すべき宿題。たまにはこういうのもいいよねwで、結論からいうと《聖なる力》は(結果として)アーティファクト・クリーチャーになったので墓地に置かれる。《ルーン刻みの鍾乳石》は単純に《脱走魔術師》からはずれてアーティファクト・クリーチャーになる。それぞれの理由は212.2i、212.4i。そのほかのパーマネントもアーティファクト・クリーチャーになるのだがそれらは割愛。真の解答は呼ばれたジャッジは適正な場を指示していやな顔をして帰るw

ちょっと前置きが長くなりました^^;要は「問題には肝がある」ってことで。であであ、そろそろいってみよー。

212.2h 装備品は、他のアーティファクトと同様にプレイされ、場に出る。通常、装備品がクリーチャーにつけられた状態で場に出ることはない。「装備/equip」のキーワード能力で、装備品をあなたがコントロールしているクリーチャーの上に動かすことになる(rule 502.33〔装備〕参照)。クリーチャーのコントロールに関する条件は、装備 能力のプレイ時と解決時にのみ確認する。装備品が移動する先のクリーチャーは、その装備品を装備できなければならない。装備できない場合、その装備品は移動しない。
ポイントは「クリーチャーのコントロールに関する条件は、装備 能力のプレイ時と解決時にのみ確認する」こと。装備品がついたクリーチャーのコントロールを奪われても装備品はすぐにはずれるわけではない。もちろん装備品のコントローラーは変わらないので、あとで移動させることができる。また「装備できない場合、その装備品は移動しない」ので、対象が装備能力の解決時にいなくなった場合は、元のクリーチャーについたままとなる。はずれるわけではない。

212.2i 装備品がクリーチャーである場合、クリーチャーはそれを装備できない。クリーチャーは、「装備品」というサブタイプを失った装備品を装備できない。装備品は自分自身を装備できない。不正あるいは存在しないパーマネントに装備されている装備品は、そのパーマネントから外れるが、場に残ったままである(これは状況起因効果である。rule 420 参照)。
《機械の行進/March of the Machines(MRD,10E)》。それはジャッジが嫌いなカード。後述のエンチャント − オーラとは異なる点に注意。

212.2k 装備品のコントローラーは、装備しているクリーチャーのコントローラーとは分けて考える。この2つは同じものではない。クリーチャーのコントローラーが変わっても装備品のコントローラーは変わらないし、逆も同様である。装備品のコントローラーのみが、それの能力をプレイできる。ただし、装備品がそれを装備しているクリーチャーに能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)与える場合、装備しているクリーチャーのコントローラーのみが、その能力をプレイできる
前半は先の項目で触れた通り。後半はエンチャント − オーラとも共通。クリーチャーが能力を得る場合はそのクリーチャーのコントローラーがその能力を使える。

212.3f クリーチャーの起動型能力のうち起動コストにタップ・シンボルを含むものは、そのコントローラーがそのクリーチャーを自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、プレイできない。また、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、そのクリーチャーは攻撃に参加できない。このルールは非公式に「召喚酔い」ルールと呼ばれる。速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視する(rule 502.5 参照)。
でも、「召喚酔い」って公式テキストであるんだよね^^;《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》。

212.4f オーラが不正なオブジェクトまたはプレイヤー上にエンチャントされていたり、あるいはエンチャントされているオブジェクトやプレイヤーがすでに存在しなくなっていれば、そのオーラはオーナーの墓地に置かれる(これは状況起因効果である。rule 420〔状況起因効果〕参照)。
212.4g オーラはそれ自身にはつけることができない。また、オーラがクリーチャーでもある場合、他のオブジェクトにつけることもできない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラは状況起因効果でオーナーの墓地に置かれる(rule 420.5d 参照)。
今回の問題の関連項目など。

212.4i オーラのコントローラーは、そのエンチャントされているオブジェクトのコントローラーとは無関係であり、同じである必要はない。オブジェクトのコントローラーが変わっても、オーラのコントローラーは変化しないし、逆も同じである。オーラのコントローラーだけがそのオーラの能力を使うことができる。しかし、オーラがそれのエンチャントしているオブジェクトに何らかの能力を与える(「得る/gain」「持つ/have」で示される)場合には、エンチャントされているオブジェクトのコントローラーだけがその能力を使うことができる。
《デジャ・ヴュ/Deja Vu(P02)》ってやつです。装備品のときに見ましたね。

212.4j オーラがプレイされる以外の方法で場に出、その出す効果がオーラのエンチャント先を指定していなかった場合、オーラが場に出るに際して、それを場に出す プレイヤーがエンチャント先を選ぶ。そのプレイヤーは、オーラのエンチャント能力その他適用される効果に従い、適正なパーマネントまたはプレイヤーを選ばなければならない。適正な選択が出来ない場合、オーラはその現在ある領域がスタックでない限り、現在ある領域に残る。スタックである場合、場に出る 代わりに オーナーの墓地に置かれる。
先日testing氏が出題した「相手のエンチャント−オーラを《忘却の輪/Oblivion Ring(LRW)》で取り除いて、《忘却の輪》が場を離れたとき」ってやつですね。後は《歪んだ世界/Warp World(10E)》とか。

212.5d インスタントが場に出ることはない。場に出るような場合、その代わりにもとあった領域に残る。
《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》などで作成されるイリュージョン・クリーチャー・トークンを、《クローン/Clone》でコピーします。こうしてできた元・クローンを、《擬態の仮面/Mask of the Mimic(STH)》の追加コストとしてプレイすると、探してくるべきカードの名前は「イリュージョン」になります。すると《空想+現実/Illusion+Reality(APC)》を場に出せることになってしまいます!との例を頂きました。うへぇ^^;(訂正追記 07/12/05 15:00)

212.6a 土地 カードをプレイすることは特別な行動である(rule 408.2d 参照)。土地 カードをプレイする場合、プレイヤーはそれを単に場に出す。土地 カードはスタックに乗らず、呪文ではないので、インスタントや起動型能力で対応することはできない。
土地のプレイに対応することはできませんってことで。ちなみに「対応する」は現在「俗語」の扱いなので正確には「何かがスタックに積まれているときに、それが解決されるのを待たずにインスタントや起動型能力をプレイする」が正しい。でも「対応する」の方が言いやすいし、わかりやすいのはないしょ(苦笑)。

212.6b 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、土地 カードを手札からプレイすることができる。継続的効果によって、他の領域にある土地 カードをプレイすることや、他のタイミングで土地 カードをプレイすることができることもある。
212.6c プレイヤーは、通常自分のターンに土地 カードを1枚だけプレイすることができる。継続的効果によって、この数が増加することがありうる。その種の効果が存在する場合、プレイヤーはどの効果によって、あるいは効果によらずにこのルールによって、土地をプレイするかを宣言する。
212.6d プレイヤーは、自分のターン以外には土地をプレイすることはできない。プレイヤーにそうさせるように指示する部分は無視する。同様に、そのターンに許可されている全ての土地のプレイを済ませているプレイヤーは、土地をプレイすることはできない。プレイヤーにそうさせるように指示している部分は無視する。
まとめると「通常、優先権を持つプレイヤーは自分のメイン・フェイズに限り、スタックが空の間に1枚だけ土地をプレイすることができる。例外もあるけどね。」ってこと。《踏査/Exploration(USG)》や《迷える探求者、梓/Azusa, Lost but Seeking(CHK)》で追加の土地がプレイできるときには、追加の効果か、通常の効果かを宣言しておく必要がある。第1メイン・フェイズに通常の効果で土地を置いて、戦闘フェイズ中に《迷える探求者、梓》が破壊され墓地に置かれると第2メイン・フェイズに土地を置くことができなくなる。また、《踏査》がある状態で土地を2枚プレイして《踏査》を手札に戻し再度場に出した場合はまた追加の土地を置くことができる。

212.6e 土地を場に「出す/put」ことができる効果が存在する。これは土地のプレイとは違うので、通常の土地のプレイが1枚限りだという制限の上では考慮されない。
他のカード・タイプでもよく問題にはなるが土地の場合はターン1回の制限があるので明記されている。

212.6h 何らかの効果により土地タイプがいずれかの基本土地タイプに変わった場合、その土地は以降古い土地タイプを持たない。ルール・テキストまたは元の土地タイプによって得られていた能力を全て失い、その基本土地タイプが持つマナ能力のルール・テキストを得ることになる。ただし、これは他の効果によりその土地に与えられた能力を取り除くわけではない点に注意。土地タイプの変更は、その土地が持つカード・タイプ(「クリーチャー」など)や特殊タイプ(「基本」や「伝説の」「氷雪」など)を変更しない。土地が現在の土地タイプに加えて新たな土地タイプを得た場合、それはこれまでの土地タイプとルール・テキストを持ち、それに加えて新しい土地タイプとマナ能力を得る。
212.6i 「基本/Basic」という特殊タイプをもつ土地は基本土地である。この特別タイプを持たない土地は基本でない土地である。
ようするに《月の大魔術師/Magus of the Moon(FUT)》、《血染めの月/Blood Moon(CHR,8ED,9ED)》。

212.6j あるオブジェクトが土地であり、かつ他のタイプでもある場合、それは土地としてプレイされる。呪文としてプレイされることはない。
実はアーティファクト・土地ってルール上記述があったわけだがスルーしてました。2回解説してもしかたないし。該当するのはミラディン・ダークスティールのアーティファクト・土地と《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》。

212.7d ソーサリーが場に出ることはない。場に出るような場合、その代わりにもとあった領域に残る。
インスタントと同じこと書いてますね^^;同様に《Splintering Wind(ALL)》で作成されるgreen Splinter(裂片) creature tokenが該当するようです。さすがCompRuleは細かいw(訂正追記 07/12/05 15:00)

212.9c プレインズウォーカーのサブタイプは必ず1単語であり、「プレインズウォーカー ─ ジェイス/Planeswalker ─ Jace」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。プレインズウォーカーのサブタイプは「プレインズウォーカー・タイプ」と呼ばれる。プレインズウォーカーには複数のサブタイプがあることもありうる(プレインズウォーカー・タイプの一覧は巻末の用語集参照)。複数のプレインズウォーカーが共通のプレインズウォーカー・タイプを持つ場合、それら全ては状況起因効果によってオーナーの墓地に置かれる。rule 420.5. 参照。
少なくともモーニングタイドが出るまではレジェンドと同じ感じでよいのだが、将来《墜ちたる者ガラク/Garruk the Fallen(???)》なんてカードが出てプレインズウォーカー・タイプがガラクだったりすると、なかよく墓地に置かれる。

212.9d 「忠誠度/Loyalty」は、プレインズウォーカーにのみ存在する特性である。場に出ていないプレインズウォーカーの忠誠度は、その右下角に印刷されている数字に等しい。場に出ているプレインズウォーカーの忠誠度は、その上にある忠誠カウンターの数に等しい。プレインズウォーカーは、その文章欄に「このパーマネントは、印刷された忠誠度の数字に等しい数の忠誠カウンターが乗った状態で場に出る」と書かれているものとして扱う。この能力は置換効果を生み出す(rule 419.1 参照)。プレインズウォーカーが忠誠度を得たり失ったりした場合、忠誠カウンターが置かれたり取り除かれたりする。プレインズウォーカーにダメージが与えられた場合、そのプレインズウォーカーからその量の忠誠カウンターが取り除かれる。プレインズウォーカーの忠誠度が0である場合、状況起因効果によってそのオーナーの墓地に置かれる。rule 420.5 参照。
212.9e プレインズウォーカーは攻撃されることがある(rule 308〔攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照)。
212.9f プレインズウォーカーには、複数の起動型能力がある。プレイヤーは、1体のプレインズウォーカーの能力を自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空の間で、そのプレインズウォーカーの起動型能力をそのターンにプレイしていない場合にのみプレイできる。プレインズウォーカーの起動型能力をプレイするためのコストは、その能力のコストに示されている忠誠シンボルに従い、忠誠カウンターを置いたり取り除いたりすることである。マイナスの忠誠コストを持つ能力は、そのプレインズウォーカーにその数の忠誠カウンターが乗っていない限りプレイできない。
212.9g 対戦相手のコントロールする発生源からの、戦闘ダメージでないダメージがプレイヤーに与えられる場合、その対戦相手はそのダメージをそのプレイヤーのコントロールするプレインズウォーカーに移し変えることを選んでもよい。これは移し変え効果(rule 419.6c 参照)であり、置換効果の順番に関する通常のルール(rule 419.9 参照)に従う。置換効果が適用される時点で、対戦相手はダメージを移し変えるかどうか選ぶ。
みんな大好き(?)プレインズウォーカーの説明です。まぁ、重要なのは「(1)忠誠度の数字に等しい数の忠誠カウンターが乗った状態で場に出て、忠誠度が0になると墓地に置かれる」「(2)攻撃されることがある」「(3)各プレインズウォーカーは1回ずつしか能力を使えず、マイナスの忠誠コストを持つ能力は、その数の忠誠カウンターが乗っていない限りプレイできない」「(4)対戦相手のコントロールする発生源からの、戦闘ダメージでないダメージがプレイヤーに与えられる場合、その対戦相手はそのダメージをそのプレイヤーのコントロールするプレインズウォーカーに移し変えることを選んでもよい。これは移し変え効果(rule 419.6c 参照)であり、置換効果の順番に関する通常のルール(rule 419.9 参照)に従う。置換効果が適用される時点で、対戦相手はダメージを移し変えるかどうか選ぶ」です。
後半の2つだけ補足しときますと、まず(3)は、忠誠度カウンターが1個乗った《野生語りのガラク》が場にあり、忠誠コスト-1の能力を起動します。するとそのガラクは墓地に置かれるわけですが、その後《野生語りのガラク》を場に出した場合には、その《野生語りのガラク》の能力は使えます。もちろん《野生語りのガラク》と《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(LRW)》をコントロールしていたら、それぞれを1回づつ使うことは可能です。また、(4)では自分のプレイした《溶鉄の災難/Molten Disaster(FUT)》のダメージを移し変えることはできませんし、《不敬の命令/Profane Command(LRW)》のX点ライフを失わすモードで対戦相手を選んでもダメージでないので移し変えることはできません。そしてこれは置換効果なので後述の419.9. 置換・軽減効果の相互作用に注意が必要です。

ちょっとプレインズウォーカーの説明がくどいですかね^^;
まぁ、季節もんってことで。

(問5)次の5つのうちルールとして正しいものはどれか。全て選べ。なお間違った記述は正しく直せ。
・《灰色熊/Grizzly Bears(10E)》のプレイに対応して、《月の色/Moonlace(TSP)》をその《灰色熊》にプレイしたとき、《灰色熊》はスタック中では無色となり、場に出るに際し緑に戻る。
・パーマネントは場にあるカードのみを指し、トークンはパーマネントではない。
・残りライフが2点のときは、2点のライフを支払うことはできない。
・《外身の交換/Crib Swap(LRW)》で出されたトークンはオーナーもコントローラーも対象となったクリーチャーのコントローラーである。
・ライブラリー、手札、墓地、場はプレイヤーごとに存在し、他の領域は共用される。

コメント

testing
testing
2007年12月4日18:10

毎度ご苦労様です〜

> 212.5d の例示

ややこしくなるので申し訳ないですが、以下に一つの例示を。

《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》などで作成されるイリュージョン・クリーチャー・トークンを、
《クローン/Clone》でコピーします。こうしてできた元・クローンを、《擬態の仮面/Mask of the Mimic》の
追加コストとしてプレイすると、探してくるべきカードの名前は「イリュージョン」になります。

そう、アポカリプスに収録されているインスタントの、《空想+現実/Illusion+Reality》を場に出せることになってしまいます。

というわけで今となってはこんなややこしいことをしてもインスタントは場に出ません。
212.5dに感謝しましょう。

同様にソーサリーでも場に出せ(そうとする)方法があったと思います。
それでは。

Sin
Sin
2007年12月4日23:35

多分、ソーサリーの場合は「木っ端微塵(UD)」辺りですかね。

たちお
たちお
2007年12月4日23:43

なるほど、そんな方法が^^;
《擬態の仮面/Mask of the Mimic(STH)》もことあるごとに
出てきますね^^;
また、本文加筆しときます。今日は電池切れ…orz

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